Vision改TV・DVDマシンの制作
IBM PS/V Vision 2408を改造してTV DVD用のマシンを制作(2001年11月〜2002年2月)
はじめに
お父さん(当時、Papasanはお父さんと呼ばれていた)の書斎にあるテレビが、突然ご昇天めされたのは既にメッセージボード(2001年10月13日)に掲載しましたが新しくテレビを購入するお小遣いもないので「テレビチューナ&キャプチャーボード」を自作のDOS/Vマシンにセットアップしました。
すると、これが家族にオオウケでして「いいな、いいなぁ。お父さんだあけぇ・・・」と娘たち。これに気をよくしたお父さんは、PS/V Visionを改造してテレビも見れてDVDも見れて、ついでに踊れる(?)マシンを作ろうと発作的に思い立ちました(我が家ではDVDプレーヤーがなかったのです)。
妻からは、「料理番組のレシピもキャプチャーできるなら、へそくりから(資金は)出してもいいわよ〜♪♪」と言われ、大いに盛り上がった私は、急遽、家族会議を召集し、新Vision改造マシンのスペックを検討・決定し、製作することとあいなりました。
今回の改造記は、大変忙しく多忙な(?)毎日を過ごしております私の、ほんの少しの休日のささやかな時間を費やして、新Visionの改造とその経過をホームページにて公開するものですので不定期にアップいたします。また、四十肩・五十肩をごまかしての改造ですので途中で挫折することも考えられます。
成功、もしくは失敗することに大いにご期待ください。 (2001年11月25日)
基本方針
- お母さんのへそくり程度の予算でできること(お母さん)。・・・と言われても、お父さんには皆目見当がつきません、でも、お父さんのお小遣いよりは多いはず(?)。
- Visionオリジナルの外観は可能な限り変えないこと(「Mac Classic」にも似たイメージを損ないたくない)(お父さん)。
- テレビが見れて、長時間の録画・留守録が可能なこと、かつ、キャプチャーできること(お母さん)。
- DVDの再生がスムーズにできること、可能であれば普通のTVにも表示できること(次女)。
- サウンドは最低限2チャンネルステレオで、将来的に拡張できること(長女)。
- 現在、入手しやすいパーツで組上げること。
- スペックのみにとらわれず、ベンチマークにもとらわれず、体感で実用可能であれば良しとする。
- LAN接続ができ、インターネットが可能なこと(お父さん)。
- 娘たちのパソコンからもLANで自由にアクセスできるため、お父さん専用データ(?)には何らかのセキュリティを施すこと(お父さん)。
目標スペックなど
- モニターはVisionオリジナルのもの(13インチ)を使用。
- OSはWindows2000ProまたはWindows MeもしくはWindows 98SE
- CPUは667MHzから1GHz
- HDDは3.5インチのものを最大3ドライブまでとし、当初OS用の2GB1ドライブ+データー用の45GB1ドライブとする。
- メモリーは128MB〜512MB(SDRAM)
- グラフィックカードはAGPまたはPCIのもので16MB〜32MBのRAM。
- サウンドはステレオ(2CH)で、可能であれば外部スピーカーも使用できること。
- Visionオリジナルの3.5インチFDDを使用
- DVD-ROMドライブはATAPI接続であること。
- マザーボードは、筐体に入るFlex-ATX仕様
- ATX電源150W以上がほしい。
改造に必要なパーツ類
- IBM PSV Vision
画面の表示状態がいいものを選択しました。
- マザーボード
ASUS CUSI-FX
- CPU
Celeron667MHz FCPGA FSB66MHz
- SDRAM
CL3 PC133 128MB×2
- HDD
IBM DTLA-307045相当46.1GB 7,200RPM
- FlexATX電源
Seventeam MODELST-150SL FlexATX/NLX用電源150W
- DVDドライブ
松下製のノート用ドライブです(写真上のもの)、グラフィックカードが大き過ぎるため通常の5インチのものは使用できませんでした。
- グラフィックカード
ATIのALL-IN-WONDER 128 32MB PCI BUS用
筐体の加工
マザーボードからそっくり換装しますので、筐体の加工もかなりのマンパワーを要しました。Visionオリジナルと大きく異なる点はFlexATX/NLX用電源と3.5インチハードディスクの組み込み部分です。
3次元CADがあればもっと楽なのでしょうが、あってもお父さんには使いこなせませんので子供の頃の積み木遊びよろしく筐体と各パーツを手にして、色々と配置を検討することになります。組み込みイメージが頭の中で出来ましたら、CADと同様にイメージを回転させたり、ついでに冷却空気の流れや強度なんかのパラメーターを少しずつ要素に加えていきます。
このイメージ作業は体調のいいときに行ってください、お父さんの場合イッキにやったものですから、久しぶりに鼻血を出してしまいました。吐き気、めまい、動悸、息切れ、不整脈などの症状がでましたら中止してください、特に中高年の血圧の高い方は注意が必要です。若い方は、大いに鼻血でもなんでも出してください。
イメージがほぼ固まったところで、おもむろに金属用のノコとヤスリを手にしギコギコとやります。ギコギコはときどき休憩を入れてお茶でも飲んで、総合的に楽しみながら少しずつ行いましょう。イメージはあまり固定化しすぎると作業が行き詰まってしまいますので柔軟に変更することも必要でしょう。
- 電源取付け部分
アルミ板を加工し電源部を吊り下げる方式をとりました。電源本体とCPUの冷却ファンとの隙間は2センチ程度しかないのですが、もう後戻りはできません。
- DVDドライブ取付け部分
取付け金具は自作し、トレイの部分はVisionオリジナルのものを切り取り、超高性能弾性強力接着剤でくっつけました。
- PCIスロット部分
Visionオリジナルのものを加工して取り付けました。
リアパネルの製作
リアパネルですが比較的加工しやすいアルミ板(1mm厚・200mm×300mm)をホームセンターにて購入し製作しました。
アルミ板の加工が終わり、台所の流し台で「ミズトギ」をしていると、妻が「これを使うといいわよ」と言って新兵器を手渡しました。新兵器というのは花王の 「ホーミングクレンザーニオイもスッキリ、レモン、サッとすすげる」 。
この新兵器は当然のことながら食器や鍋を洗うスポンジ(1回目はザラザラのものがベスト)と組み合わせると効果を発揮します。スポンジに新兵器を少量たらしゴシゴシとリアパネルを磨きます。 塗装後のミズトギは塗料がはがれない程度の力で行ってください。
- 新兵器でミズトギをしたリアパネルです。ピカピカの表面がくすんだグレーになればOKです。穴あけにはハンドニブラーを使用しました。
- 塗装中のリアパネルです。今回もチャコールグレーのスプレーで塗装しました、同系色の2トーンなどもいいかもしれません。Visionはアイボリー系かグレー系に統一したほうがバランスがとれると思います。間違ってもホルスタイン風の模様はさけてください。
パーツの組み込み
DVD-ROM、ハードディスク、電源ユニット、FDDなどの基本パーツを組み込んでいきましょう。なるべくマザーボードなどは最後にまわしたいものです。
基本パーツの組み込みが完了したらケーブル類を接続しましょう。ケーブル類をバインドするのはある程度、動作確認が出来た後のほうがよいでしょう。
コネクターの方向やジャンパーなどをチェックしましょう。
この状態のままATX電源スイッチコネクターやVGAケーブル・AC100V電源ケーブルをつなぎます。
Visionフロントの白い電源スイッチを投入します。ファンが回り始め、短いピッの後、BIOS設定画面が表示できたら、しばらくそのままにして様子をみましょう。煙や、異常な音、何か焦げ臭いニオイがする場合は、すぐさま電源スイッチを切るかコンセントから電源ケーブルをひっこ抜きます。
ここで、濃いお茶でも飲みましょう。お酒が飲めるお父さんたちは冷蔵庫から缶ビール(小)を取り出し一口飲んで「まあ、こんなものかな」などと台詞を吐くのもよいでしょう。 間違っても雄叫びを上げたりしてはいけません、「オーイ!おかあさん、xxxちゃん」などと家族を呼んでもいけません。 ましてや、友人、知人に電話をし「一応、BIOSまでだけど起動したぜ。イチオウだけどさぁ」などは、もっての外です。 今回は静かに喜びをかみしめましょう。
後は、各ドライブの簡単な動作チェックを行い電源を切りましょう。
- HDD
ちょっと分かりづらいのですが写真右奥の筐体内に組み込みました。
- 電源
- DVDドライブとUSB
DVDドライブの下に穴ができちゃいました、みっともないので余っていたUSBコネクタを装着。 フロントのパネルと合わせるのに一苦労しました。
- グラフィックカード
多少、干渉していますが動作には問題なしと判断しました。
- 全体として・・・
こんな感じになりました。
動作確認
動作確認はWindows2000及びドライバー類は最新のものをメーカーサイトよりダウンロードして行いましたが、以下のトラブルが発生しました。
- モニターの表示領域を広げようと調整すると、画面が波打つように揺れかつ、帯状(横)のノイズが発生する(画面が命のTV・DVDマシンとしては致命的)。
HDDとDVDドライブの電源供給をVisionオリジナルのAT電源(モニター部オンボード)から行うようにすると解消しました、これはモニター部の電源がアイドリング電流を流していないと不安定になるためだと推測されます。
- 起動時モニターに何も表示されないことがある。
原因は不明ですが、FDDの電源を増設した電源からとるようにしましたらOKとなりました。BIOSの設定やFDDの起動、センスのタイミングがうまくいかなかったものと思われます。
- テレビを起動しても音が出ない。
再度マニュアルを確認しますと、図とボード上のプリントに相違がありました。 ボード上では
J1とJ2のプリントが逆なのです。そこで図のJ2からサウンドカード(オンボード)に接続しましたらビックリするようなでかい音が鳴り響きました。
モニター調整
Visionのモニターの表示可能な解像度とリフレッシュレートには制限があります、その組み合わせを次に示します。解像度を変更するときは、リフレッシュレートも確認してください。
- 解像度がVGA(640 x 480)のときリフレッシュレートは60Hz
- 解像度がSVGA(800 x 600)のときリフレッシュレートは72Hz
- 解像度がXGA(1024 x 768)のときリフレッシュレートは60Hz
モニターの調整箇所は大きく別けて4箇所ありますが、起動後30分ほどして安定したところで調整します。
- 本体後ろの水色のVR
写真の赤い番号のVRは各々次のような役割があります。
×のVRは触らないようにして下さい、発振が停止しCRTの中心部を焼くことになります。- 表示領域の横幅調整(XGAのとき)
- 表示領域の横幅調整(SVGAのとき)
- 表示領域の横幅調整(VGAのとき)
- 明るさ調整
- 表示領域の水平位置調整
- 表示領域の垂直位置調整
- 本体右側の白いVR
写真の黄色い番号のVRは各々次のような役割があります。
- 表示領域左右両端の直線性を調整するものです、たる型になったり、糸巻き型になったりします。
- 表示領域の縦幅調整(VGAのとき)
- 表示領域の縦幅調整(XGAのとき)
- 表示領域の縦幅調整(SVGAのとき)
- 表示領域の水平位置調整(XGAのとき)
- 表示領域の水平位置調整(SVGAのとき)
- 表示領域の水平位置調整(VGAのとき)
- リフレッシュレート72Hzの微調整
- フレッシュレート60Hzの微調整
- 基板の白いVR
白まるで囲まれたVRは縦幅と横幅を同時に調整するものです。縦幅を大きくすると横幅が小さくなります。
- フォーカスとガンマー値調整
あまり調整することはないと思いますが緑がフォーカス調整、 下のオレンジがガンマ値調整です。